一般的に、法律とは、「～してはいけない」という命令の集合体であり、人や会社に対し、一定の行為を禁止し、制限するものと考えられています。これは、自己を法律の外に置いて、外側から法律の外皮を見たときの実感であると思います。このような視点からは、法律は、冷たく、威圧的で、近づき難いものと感じます。

しかし、本来、法律を含む規範は、社会の中で、人や会社の自由な活動を保障する為に作られるものです。換言すると、法律は、人や会社が自由に行為し、その範囲を拡大してゆく為の防波堤なのです。これは、自己を法律の内に置いて、法律の内側の空間を見たときの実感であると思います。このような視点からは、法律は、暖かく、包容力のある、親しみ易いものと感じます。

法律事務所に相談に来ていただくメリットは、法律の外皮を断片的に眺めるのではなく、法律の中に身を置いて、その内部の空間の説明を受けることができる点にあると思います。このような視座の転換により、法律が身近なものとなるだけでなく、過去の行動を正しく評価し、的確な対処方法を見い出すと共に、将来の自律的で自由な活動が可能になると思います。

石井義人法律事務所
所長　弁護士　石井義人